第四弾
『スーパーロボット大戦K』
2009年発売、DS。ジャンル的にはシミュレーションRPG。ロボットゲーとかそんな分類でも良い気はする。
【ゲーム内容】
色々なアニメ作品・ゲーム作品の顔が勢ぞろい。
プレーヤーは正義の陣営を操作して敵部隊をやっつける。もうこんなんでいいだろ説明。
ちちゆれカットインとかが話題になるのは基本的に据置機(主にPS2の作品)。DSには無い。
……いや、嘘。あったわ。今回オクサーとかコアガンナーの胸が揺れたはず。
コーディネイターとナチュラルが争ってて(種)、邪馬大王国は封印されてて(鋼鉄神ジーグ)、擬態獣(ゴーダンナー)とかDr.ヘル(マジンガー)も暴れていたよ、というお話だったのさ。
【参戦作品】
あまりにも挑戦的な参戦作品にファンが驚いた。
携帯機初登場となる
ガンダムSEEDDESTINY通称種デスと、その番外編的位置づけの
スターゲイザー。
同じく携帯機初登場の
キングゲイナーや、WBCの中継を見ていた人にはお馴染み「くーそーにまみれたー」ばかりが耳に残る
蒼穹のファフナー。
やっぱり携帯機初登場、元々はセガのアーケードゲームである
バーチャロンマーズ。
21世紀になってリメイク、あるいは続編として製作され、今回初登場の
ガイキングと
鋼鉄神ジーグ。
スクコマに出ていたが2Dスパロボは初の
ゴーダンナーに、根強い人気
のあったガン×ソード。
そしてついに会社の枠を超えて登場、ZOIDSが来たぞ!でも最初の作品すっ飛ばして朝に放送していた
ゾイドジェネシス。
任天堂の携帯機に出たことのあるのはマジンガーだけという、あれ?マジンガーいらないんじゃね?とも思えるラインナップ。ゲッターロボシリーズの連続出場記録は途絶えた。
【発売前色々】
最近はそうでもないが、延期するのが当たり前だったのがスパロボ。
だがこの作品、何と当初より2週ほど早く販売された。
ドラクエ9の延期が原因だったという説もあるが、決算に間に合わせようとしただけなのかもしれない。
DSでの前作「W」の評判が良く、この作品に寄せられた期待は大きかった……が、スパロボKはワゴンの常連として君臨している。
嘘だと思ったら中古ゲーム屋を見て回るといい。2000円以上で置いているところはボッタクリです。
自分の地元は1800円くらいだが、場所によっちゃ1000円切っているところもあるとか。何故か。
(ちなみに地元では 「W」の箱・説明書なし>「K」の箱・説明書あり という、残念ながら当然な価格設定となっている。)
【システム】
1つ目。新たな試みとして導入された「パートナーバトルシステム」「アタックコンボ」。
この2つのバランスがあまり良くなかった。
「パートナー以下略」は、つまるところ「二人組で行動してねー」というシステム。
種デスのデスティニーガンダムと
ファフナーのマークエルフを組み合わせて、ヒャッハー同じ顔だぁ!とかする事も出来る。
が、問題点ひとつ。飛べる奴と飛べない奴を一緒にすると、飛べない奴が優先される。
飛行機と自動車をタッグにしても自動車が優先されて、海や山をスムーズに飛び越えられないよん、ということ。
飛行系2つをタッグにすればいいのだが、スパロボで空を飛べる機体はマジンガーとか戦艦除いて大体柔い。一発事故って撃墜とかよくあること。
まして今回
ゾイドやら
バーチャロンやら
ジーグやら、飛べない主人公が多すぎておぉもう。
「アタックコンボ」は、特定のスキルを持ったキャラがスキルに対応した武器で攻撃すると、まとめて複数の敵を倒せるというシステム。
あぶれた子は一人で突撃して敵に八つ当たりをするって考え方でいいと思う。
……この「アタックコンボ」の威力が強すぎて、パートナーを組むメリットが殆ど無かった。
敵の増援でザコがわさわさ湧いてくるスパロボにおいて、タッグが活躍するのは、せいぜい固いボス相手に連続攻撃を仕掛ける時くらいである。
【シナリオ】
その2にして最大の問題点。
16 :名無しじゃなきゃダメなのぉ!:2009/03/18(水) 01:20:44 ID:Itzomnej
スパロボKのフラゲ組により小峰徳司氏がシナリオに関わっていると情報が出ましたのできました。
ルミナスしてないからよくわからないがどういう方向のシナリオが好きな人なの?
17 :名無しじゃなきゃダメなのぉ!:2009/03/18(水) 01:38:12 ID:YgBWj0x1
その事実が俺にスパロボK買うのを躊躇わせる感じの方向です
今作のシナリオを担当したのは、スパロボシリーズ初参加の
小峰徳司。
代表作はルミナスアーク1、2。なお、上記書き込みは
ルミナスアークの本スレでのやりとり。
とにかく、色んなものが改変されました。
ガン×ソードの主人公・
ヴァンはただの復讐キ○ガイになり、原作ではグフに潰されたヘタレの
ユウナは、何故か生存した上に改心して国(オーブ)を良くしていこうと宣言。
ファフナー勢にいたっては、普通に進めると、原作以上の欝を誇る全滅エンドとなる。
分岐やら戦闘やら、たくさんのフラグを立てて救済することも出来るが、それでも根本的解決になってないエンドである。つまり、助からない。
まぁ、自分が原作まともに見たのは
種デスだけなんだが、その
種デスでさえ何かがおかしいと思えるレベルの改変である。
原作ではバカガリと言われた
カガリは優秀な指導者となり、Kガリという別物として扱われている。
ちなみに、ルミナスアーク2もワゴンの常連である。
最新作「3」では小峰は脚本から離れ、ゲームとしての評価もそこまで悪くない状態になったらしい。
【主人公一味】
その3。シナリオライターの技量が無いんだとは思うが、主人公がウザい。
2つの星を破壊されて地球に逃げ込むが、記憶喪失のフリをして雑用係として生活。
戦闘に巻き込まれる中で、1つ目の星(主人公の元々の故郷)で出会った、かつての恋人に再会。さらにその後には、2つめの星で出会った褐色ロリに再会し、三角関係に。
この3人が揃ったあたりから、主人公がおかしくなる。
「でもそれって根本的解決になりませんよね?」と、仲間に突っかかったり、「こんなに俺と地球人で意識の差があるとは思わなかった…!」と、休暇に出かけた仲間に対し陰口を言ったり、戦艦の廊下で恋人や褐色ロリとともに故郷の星を持ち上げつつ地球をこき下ろしたり。
意識差の経験をした上で、敵の術で混乱状態の中で行われたカーニバルに行かないか、と褐色ロリを誘ったりする。
敵の安っぽい挑発に乗る→単機特攻→ボコられる の黄金パターンは何回も繰り返した。けれど、何故か味方からの信用は失わない。小峰マジックである。
黄金パターンを最終話でもやらかした上に、版権作品のキャラを犠牲に生存する。
犠牲になったキャラがなくなる(非:亡くなる)シーンの直後、彼はこう言ってのけたのであった。
「楽しい宴会でしたね……」
なお、現在主人公は「ミストさん」として、人気者になっているらしい。
一時期のやる大矢スレなみに空気読まない侵食も多いのが難点。
【音楽】
その4。これは散々騒いだから今更だがね……。
エストポリス伝記Ⅱの「地上を救う者」、女神転生Ⅱの「OMEGA」、クロノトリガーの「魔王決戦」。
犯人は数年前に18禁ゲームで楽曲の無断盗用を行った
末村謙之輔……と言われているが、「誰がやった」という公式発表などは無い。
ただ、「K」のBGMに関わったスタッフ4人が全員、
末村の会社「スタジオPJ」の関係者である為、責任者である
末村が糾弾されるのは仕方のないことである。
やっていない他の3人にも迷惑がかかるだろうから、公表してしまったほうが良いとも思うが。と、半年以上思っている。
擁護するわけじゃないが、アレンジや選曲自体は悪くないのよ。選曲は
末村ではないと思うが。
アーケードの北斗の拳のBGMも良曲多いし。担当複数いるからどれが
末村作曲なのかは分からんが。何故そんな愚行に、と思ってしまうところもある。
謝ってしまえば楽になるよ?
末村さんよ。一年経っても二年経っても、風化されることは無いと思うぜ?少なくとも自分は忘れない。
【総評】
色々問題点はあるが、寛大な心のある人は買っても損はしないんじゃないかな。
けど、去年の横浜と広島のゲーム差くらい心が広くないと厳しい。
ドットのアニメーション目当てなら「スパロボ学園」のほうがお勧め。ギャルゲーチックなイラストもあるし。